こんにちは、YUICHIです!
去年に引き続きブリーチをするお客様が多い今日この頃です。
ハイトーンを維持したい方は、「紫シャンプー」という名前を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
文字通り、紫色の色素が入ったシャンプーなのですが、黄ばみを消すために使用します。
どうして紫色の色素が必要になるのでしょうか?
そのメカニズムをご説明します。
黒髪をブリーチをするとメラニンが分解され、レベル(明度)が上がっていきます。
(普通のカラー剤にもブリーチには及びませんが、ブリーチ剤は入っています)
そしてメラニンが分解されだだけで色素が入っていない状態の髪色をアンダートーンといいます。
アンダートーンを色相環にあてはめると、次のようになります。
サロンワークではこのアンダートーンに今までのカラーの履歴である色素(残留ティント)が加わるのですが、
複雑になるので今回は省略します。
日本人の地毛は5〜6レベルと言われていますが、アンダートーンはレッドバイオレット〜レッドです。
黒髪でもほのかに赤みを感じるのはこのためで、もともと赤みを持っているのが我々日本人になります。
8レベルになるとオレンジレッド、10レベルになるとオレンジイエロー、12レベルではイエローです。
これはブリーチ剤でメラニンが分解され、明るくなっていくためです。
僕はよくカラーの説明で、髪の毛を画用紙に、カラー剤を色鉛筆に例えます。
何色の画用紙を使うかがブリーチ剤の強弱、何色の色鉛筆で塗るかがカラー剤の色の濃さです。
例えば茶色の画用紙を使うとします。
思った色を発色させたいと思ったら、原色に近い濃い色をチョイスする方が多いのではないでしょうか?
茶色が透けて見えない色をチョイスするからです、簡単ですね。
では淡い色を発色させたいと思ったらどうするか。
薄い色の画用紙に変えるしかありません。
髪の毛でも同様で、濃い色(暗い色)にしたければ髪の毛をあまり明るくせずに施術をすることができますが、
薄い色(明るい色)にしたければ一度髪の毛を明るくしなければいけません。
ここで使われることが多いのがブリーチになります。
話をアンダートーンに戻します。
髪の毛はいくらブリーチをしても、真っ白になることはほとんどありません。
白くなる前に髪の毛が限界を迎え、切れてしまうことでしょう。
どんなにブリーチしても、ペールイエローがいいところだと思います。
そこで必要になってくるのが補色です。
これは色相環と呼ばれるもので、3原色(赤、青、黄)をはじめとして全ての色がこの図に集約されています。
そしてこの図のそれぞれ対角線上にあるものが補色となります。
赤の補色は緑、オレンジの補色は青、黄色の補色は紫です。
白い画用紙の上で補色を混ぜるとグレー系の無彩色になります。
前置きが長くなりましたが、要はブリーチで黄色くなっている髪色を補色の紫で消したい、
という願いを叶えることができるのが紫シャンプーです。
もっと簡単に教えてくれよ、と思われるかもしれません。
ですが今回は更に踏み込んで説明したいと思います。
紫シャンプーと一言で言っても、実はたくさんの種類があります。
もともとダメージのリスクが大きいブリーチの施術ですから、界面活性剤の問題で髪の毛への負担が大きいものは論外です。
ですが界面活性剤が良くても、今の髪の毛の状態に合うかどうかはまた別問題です。
どんな紫の色素が入っている紫シャンプーなのか、これがとても重要です。
BLUE TOMATOでは現在、3種類の紫シャンプーを使い分けています。
(厳密には一つは紫トリートメントです)
少し前に研究チームで実験していた時の資料ですが、
字が汚いのが気になりますが笑、①上から薄めの紫、②紫、③青が混ざった紫です。
白い画用紙に垂らすと色味が全然違うことが分かります。
ここでまたまた色相環に戻ります。
ペールイエローまでブリーチした髪の毛には①か②をチョイスします。
③を使用すると黄色に青が足されて緑味が出てしまいます。
オレンジやイエローオレンジまでブリーチした髪の毛には③をチョイスします。
①や②だとオレンジが消し切れず、茶色っぽく濁ってしまいます。
というように、どこまでブリーチしてある髪の毛なのかによって、紫シャンプーも変える必要があるのです。
もちろんカラーでも補色は計算して入れますが、どうしても褪色してしまうので、自宅でのケアはとても効果的です。
どんな紫シャンプーを使えばいいか、デザインに合わせてオススメさせて頂きます。
ぜひご相談ください◎
BLUETOMATO YUICHI