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2012/08/31

『美髪通信』 Vol,5 〜シャンプーってたくさんあるけど、何がいいのかわからないわ!② 界面活性剤編〜

材料係のYUICHIです。

『美髪通信』第五回、〜シャンプーってたくさんあるけど、、何がいいのかわからないわ!② 界面活性剤編〜

今回は、前回に続きシャンプーの選び方についてお伝えしていきます。

シリコンについてお伝えしたので、今回は洗浄成分である界面活性剤をご説明します。

そもそもシャンプーの中身って、何が入っているのでしょうか?

具体的な説明の前にまず、シャンプーの構造に触れておきます。

シャンプーは基本的に、

①水分 → シャンプー剤のベースとなるもの(水、精製水) 50〜70%
界面活性剤 → 洗浄作用、汚れを落とす(アニオン界面活性剤、両性界面活性剤) 30〜40%
③コンディショニング成分 → きしみをなくすもの(油分、シリコン、タンパク質誘導体など) 1%未満
④増粘剤 → シャンプー剤に粘度を出すもの(セルロース誘導体など) 1%未満
⑤毛髪保護剤、湿潤剤 → 毛髪を保護、補修するもの(油分、多糖類、タンパク質誘導体など) 1%未満
⑥香料、その他 → 商品を特徴づけるもの(香料、紫外線吸収剤、メンソールなど) 1%未満
⑦防腐剤 → シャンプー剤の安定化、腐敗防止(パラベンなど) 1%未満

などの成分が入っています。

いろいろなものが配合されて、一つのシャンプー剤が出来上がっています。

 

見てみると、①と②の割合がとても多いことがわかります。

シャンプーの中身のほぼ全ては水分と、界面活性剤。と言っても過言ではありません。

例えば、「パラベンフリーだからこのシャンプーはいいものよ!」と思う方。

ちょっと待ってください。

もちろんパラベンなどの防腐剤で荒れてしまう方もいらっしゃるので、入っていない方がお肌に優しいことは間違いないです。

ただ、もっと気にすべきことがあるのです。

界面活性剤の他に入っているものは、それぞれのシャンプーの特徴を出しているものに過ぎないのです。

つまり界面活性剤が、シャンプーそのものの品質、値段、仕上がりなどを大きく左右します。

では、界面活性剤とは一体なんでしょうか?

ここで改めてシャンプーの目的をお伝えしておきます。

シャンプーの第一の目的は、「毛髪や頭皮の汚れを取る」ことです。

汚れの種類としては、

・外因性の汚れ:ほこり、スタイリング剤など
・内因性の汚れ:汗、皮脂、フケなど

の二種類に大きく分けられます。

どちらにも言える特徴は、油の性質(水、お湯だけでは落としきれない)を持っているということです。

ここで界面活性剤が登場します。

これらの汚れはお湯だけでは落としきれないので、②洗浄成分である界面活性剤が必要なのです。

では、界面活性剤とはどんな働きをしてくれるのでしょうか?

そもそも界面活性剤はシャンプーだけでなく、コンディショナーやトリートメント、食器用洗剤や洗濯洗剤、歯磨き粉やクリーム、乳液など、身の回りの様々なものに含まれています。

界面活性剤とは、親水基(水になじみやすい部分)と親油基(油になじみやすい部分)の両方を持つ物質です。

油と水の境界(界面)に集まって界面張力を下げ、油分と水分を細かく均一に混じり合わせる乳化作用、

油性の汚れに吸着して水と共に流し去る洗浄作用などがあります。

シャンプーの働きとしては、簡単に言うと、

まずは油汚れにくっついて髪や頭皮から引きはがして(親油基の働き)、包み込んで水で流してしまう(親水基の働き)という働きがあります。

そうすると、キレイになるのが良いし、洗浄力が強いものの方が良いのかな?

と思うかもしれませんが、決してそうではありません。

強すぎてしまうと、

・毛髪内部のタンパク質を壊してしまう(タンパク変性)
・摩擦でキューティクルが剥がれてしまう
・皮脂を取り過ぎて髪や頭皮を乾燥させてしまう

といったデメリットが出てきてしまいます。

髪や頭皮が痛んでしまうのです。

市販の商品では、②界面活性剤を安価な刺激の強いものを使用し、

それを感じさせないように、前回説明したシリコンなどをたっぷり使用して表面をコーティングして、

手触りや見た目を良くしているだけのものも多くあります。

価格が安いものが多いので、材料に安いものを使っているのは仕方ないかもしれませんが。。

市販のシャンプーの方が質感が気に入っている、という方も多いのではないでしょうか?

実際は外側はごまかせても、実は内側はボロボロだったりします。

では、どんな界面活性剤が使われたシャンプーが良いのでしょうか?

理想を言えば、髪や肌に負担が無く、必要な汚れが落とせて、頭皮ケアもできて、

界面活性剤自体にもダメージ補修効果があるようなものがあったらいいな、と思います。

そうすればシリコンなどに頼らずに質感や見た目、手触りも良くできるからです。

毎日シャンプーをするだけで、ケアができたら最高ですよね。

もっと言えば良い香りで、防腐剤であるパラベンなどのアレルギーがあるような成分も入っていなくて。。

と言い出したらキリがありません。

実は半年ほど前からnewシャンプー導入に向けて、いろいろなものを試しているところです。

理想に近い商品を皆様にご紹介できたら、と思います。

界面活性剤という成分が、とても大切だということがわかって頂けたでしょうか?

界面活性剤にはたくさんの種類があります。

高級アルコール系、石油系、アミノ酸系、せっけん系など、耳にしたことがある方もいると思います。

これから、いろいろな界面活性剤の種類や特徴について説明していき、目的に合わせた選び方を紹介したいと思います。

次回のテーマは、、、。

Vol,6『シャンプーってたくさんあるけど、、何がいいのかわからないわ③ 目的に合わせた選び方』です。

よろしくお願いします!!